• 2020.12.28

    小中学校への「和菓子の出張授業」<12月実施校>

    東京和菓子協会では、〝和菓子の啓発と業界活性化プロジェクト〟の一環として都内の小中学校にお呼びかけをして、和菓子の歴史や文化性、創作性を知ってもらい、和菓子を製造する過程を見て、持参した和菓子を食べてもらう「和菓子の出張授業」を開催しています。
    12月には以下の3校で実施致しました。

    ◎江戸川区立下鎌田西小学校(12月1日実施)
    講師は、江東区・亀家朝道の山﨑朝治氏。
    体育館に6年生の皆さん80人が集まって、配布したテキストに沿って話す和菓子の歴史や文化について耳を傾け、製造実演では講師が手際よく餡を包み、ヘラなどの道具を使って手のひらの上で季節の花やサンタクロースを仕上げていく様子を映し出したスクリーンを真剣な表情で見つめていました。「質問はありますか」との講師の声に「お店はどこにありますか?」「何を作るのが一番難しいですか?」等々、次々と手を挙げて質問がありました。講師が持参した和菓子(煉切)と竹製のフォーク、ペットボトルの水、紙おしぼりを持って4~5人ずつの円座になり、笑顔で食べるお子さんたちの表情はとても嬉しいものでした。

    ◎北区立柳田小学校(12月7日実施)
    講師は、豊島区・池袋三原堂の齋藤貴俊氏。
    和菓子のお話をする中で、配布したテキストの内容を超えて、どうして“おやつ”というようになったのかについて、昔の時刻の表示は十二支を当てはめていたことや、なぜ午前・午後と呼ぶようになったのかということを含めて説明すると、「へぇ~、そうなんだ」と感心する声が上がりました。休憩をはさんでの製造実演では、数名ずつに分かれて講師の傍で煉切の製造を見て頂きました。手際よく、あっという間にお菓子を作り上げる様子に目を見張り、出来上がるたびに拍手がわくなど大変喜んで頂けました。質問のコーナーでは「どうして和菓子職人になったのですか?」「毎日いくつくらい作るのですか?」「和菓子は何種類あるんですか?」「和菓子の職人さんになるには何年くらいかかるのですか?」等々沢山の質問があり、和菓子に興味を持って頂けたことが伺えました。

    ◎西東京市立田無小学校(12月17日実施)
    講師は、相模原市・杉山本店の杦山勝氏。
    新型コロナウイルス感染症の影響を考慮した市の教育委員会の方針に沿って、スタッフも最小限の人数に抑えて伺うこととし、和菓子の歴史や季節感、材料についてなどのお話は、お送りしたテキストに沿って学校の先生方から事前にお話しして頂くことで、滞在時間を製造実演のみにしぼり、和菓子の試食は行わないこととしました。講師は5年生3クラス各教室25分という短い時間に4種類ずつ説明をしながら製造実演を行いました。講師の餡を包むの手の動きに驚きの声が上がり、道具類も自分で工夫するなどの話に大きくうなずき、感心しきりといった様子でした。
    残念ながら和菓子の試食はして頂けませんでしたが、質問のコーナーでは、どのクラスでも沢山手が上がり、「どうして和菓子職人になったんですか?」「一番難しいのはどんなことですか?」「作れるようになるには何年位かかりますか?」等々楽しく和菓子について学んでいただけたようでした。